国家資格キャリアコンサルタントの資格を取るまでの勉強時期・期間・使用した参考書・勉強方法などの概要をまとめました。
筆者は多忙だったため、本腰を入れて試験対策をしたのは最後の5日間でした。
また、予備校などが提供している直前の対策講座などは一切受講していません。
参考書以外は全て独学・無料のツールを使用して受験対策しました。
それでも、キャリコンの筆記試験は合格できるだけの水準までもっていけたので、勉強ノウハウを書いていきます。面接対策については、別途記載します。
短時間・すきま時間で効率よく学習して、キャリコンの合格を狙いたい人は参考にしてください。
また、筆者は心理職(公認心理師・臨床心理士)にルーツがあるため、特に心理職の人や、心理学を専攻している学生の勉強方法として参考になると思います。
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受験前の筆者のステータス
・キャリア理論の知識:なし
→初めて出会う理論ばかりだったため、提唱者や理論名・理論の内容は暗記する必要がありました
・心理学・カウンセリング理論、メンタルヘルスの知識:あり
→臨床心理学を専攻していたため、心理学に関連する理論の知識はありました。
心理学の理論については、ノー勉でも過去問は全問正解できる水準の知識量でした。
・法律や制度の知識:ほとんどなし
→FP3級を取得していましたが、かなり昔に勉強した内容だったため、ほとんど忘れていました。
最新動向を追う必要があるため、ある程度は勉強する必要がありました。。
・労働経済や統計資料に関する知識:なし
→朝のテレビニュースを流し見する程度だったため、労働経済や最近の情勢に関する情報はかなり疎かったです。
・カウンセリング実践経験:少しあり
→臨床心理学を専攻していたため、来談者中心療法の実践経験は多少ありました。
傾聴や面接は他の受験者と比較すると馴染みがあったと考えられます。
スケジュール
筆者受験時は、7月上旬に筆記試験を受けるスケジュールでした。
1~3月:キャリアコンサルタント対策講座を受講
LECのキャリアコンサルタント対策講座を受講しました。
週末に毎週1日、7時間の講座を受講していました。
自宅学習では、提出する必要のある課題に最低限取り組む程度でした。
4~5月:休憩
対策講座が終わって燃え尽きてしまい、ほとんど何もしない時期がありました。
プライベートが多忙だったため、ほとんどキャリコンの対策はしませんでした。
6月上旬:学習開始
試験が近づいて、焦り始め、1年分の過去問を1回解いたところ、合格点をやや上回り油断しました。
移動時間を使って、下で紹介する参考書を1周読み、試験の全体概要を抑えました。
勉強時間は平均0分~15分/1日と、かなり省エネのスタートです。
過去3年分の過去問は「国家資格 キャリアコンサルタント試験」のサイトで無料で公開されています。
https://www.career-shiken.org/about/learninfo/
6月中旬:過去問演習を中心
移動時間を使ってアプリで過去問演習+参考書の2周目を実施しました。
勉強時間は平均0~30分/1日。
6月下旬:本格的な対策
試験1週間前の時期です。
参考書で特に苦手な問題をチェックし、間違えた問題をひたすら周回しました。
特にキャリアの理論を徹底的時に実施し、参考書に登場する内容はほぼすべて暗記。
インターネット上で公開されている模試を解いてみる(不合格)。
移動時間にアプリで過去問演習。勉強時間は平均30分~3時間/1日。
休日を使ってがっつり3時間勉強するなどして、対策を進めました。
7月上旬:筆記試験
筆記試験を受けました。
当日は、一緒に「キャリアコンサルタント対策講座」を受けていた人と再会できたので楽しかったです。
7月半ば:面接試験
面接試験を受けました。面接試験対策については、別記事に書く予定です。
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愛用した参考書
対策講座で配布された本以外に購入したのは、下記の2冊でした。
個人的には、複数の本に手を出すより、「この参考書を徹底的に対策するぞ」と決めたほうが勉強しやすいと思います。
試験合格のためには、合格点さえクリアできたらいいので、風呂敷を広げすぎて収拾がつかなくなるよりも、1冊を完璧にする、といったモチベーションで勉強していました。少なくとも自分にはその方法が合いました。
イチから身に付く 国家資格キャリアコンサルタント 2級技能士対応 合格のトリセツ 学科試験速習テキスト&問題集
通称「ピンク本」「トリセツ」と呼んでいます。
試験対策はほとんどこの1冊しか使用していません。
まずは1周読み、どの程度分かりそうなのか、試験範囲にはどのような内容が出るのかを理解しました。
2周目では、問題を解きながら自分の苦手な分野を分析し、最後の1週間で徹底的に対策(暗記)する領域を決めました。
自分の場合は、
・心理学の理論はノー勉でもいけそう
・キャリア理論は徹底的に暗記しないと全く点が取れない(1番対策に時間をかける)
・検査やジョブカード周りも要点の暗記が必要(2番目に時間をかける)
・統計や法律・制度は間違えた問題のみ周回する
とルールを決めて、最後の1週間はこの参考書を使った対策に時間をかけました。
積極的に書き込みを行い、語呂合わせや統計資料などを組み合わせ「この参考書を試験会場に持っていけば全ての対策ができる」といった水準にしました。
キャリコンの試験対策では、毎年法律改正などがあるため、最新情報をカバーする必要があります。
ピンク本は最新の情報に合わせた最新版が毎年発行されているので、受験する年度に合わせたものを購入することをおすすめします。
キャリアコンサルティング 関連情報集(最新版)
毎年4月に最新版が発売されるので、受験するタイミングで最新版となる「キャリアコンサルティング 関連情報集」を購入しました。
全てに目を通すのは時間的に厳しかったので、「ピンク本」で特に対策するように書かれていた重要度「A」のところや、繰り返し間違える問題の該当箇所のみ読みました。
最新版は「キャリアコンサルティング協議会」のHPを通してでないと購入できないため、注文してから手元に届くまで、やや時間がかかります。(HPを見ると、入金後、手元に届くまで5日程かかります、とのことでした)
そのため、早めに手配しておくことをおすすめします。
過去問題や参考資料を購入したい | 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会
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参考にしたYoutube・アプリ・サイト
アプリ「キャリアコンサルタント試験対策アプリ 過去問題 全問解説付き」
かなりお世話になったアプリです。
無料でキャリコンの過去問が解け、1問ずつ解説を確認することもできます。たまに誤字などありますが、電車の中などで自分の知識の確認用として使用する分には十分でした。
ただ、2025年のこの記事執筆時点では、このアプリのDLができない形になっているようです。サービス終了しちゃったんですかね…?
ほかにもスマホアプリが出ているようなので調べてみてください。
サイト「みんなで合格☆キャリアコンサルタント試験」
キャリアコンサルタント試験の学科試験対策に特化したサイトです。
私はこのサイト内で公開されている模試に取り組みました。
試験1週間前に予想問題の模試を解いて、間違えた問題は確実に取れるように勉強しました。
最新の情勢を反映している模試を作成してくれているのは本当に助かりました。(ありがとうございます!)
Youtube「キャリコン総研🄬(キャリアコンサルティング総研株式会社)/キャリアコンサルタント試験対策&実務」
試験前日に視聴しました。もう少し早くこのチャンネルを知っておけばもっと統計対策できたのにな~と思います。
年度別に統計データの解説をした動画などがあるので、移動時間やすきま時間に流し見しながら、学習するのに活用できます。
キャリコン総研®(キャリアコンサルティング総研㍿)/キャリアコンサルタント試験対策&実務 - YouTube
分野別の勉強方法
短時間で効率よく学習を進めるために注意していたポイントや学習方法をまとめます。
統計
<使ったツール>
統計の情報は毎年更新されるので、Youtubeなどで最新の情報を仕入れながら学習を進めるのが良いと思います。
特にピンク本における「重要度A」の項目と、「労働経済白書」「職業能力開発に関する資料」の2つは、最新の統計情報やグラフに目を通しておいたのが、本番で功を奏しました。
法律・制度
<使ったツール>
ピンク本、みん合模試
ピンク本を周回して、間違えた問題は理解できるまで何度も解く、といったスタンスで勉強しました。
欲を言えば最新の制度や法律改正、話題のトピックを抑えておくと、合格率が上がるなと思います。
実際に対策をして、実務で人事や労務をしている人や社労士さんなどにとっては簡単な問題が多いと思いました。
キャリア理論
<使ったツール>
ピンク本、LECの教材、みん合模試、みん合の一覧リスト
暗記と対策に一番時間をかけた領域です。最終的にピンク本に出て来る問題は全て正解できる水準までやりこみました。
対策にかけられる時間が限られていたので、「出題回数TOP10人の理論家の理論を徹底的に抑えよう」と自分で目標を立てました。
また、プラスアルファでは「ピンク本にまとめられている理論家はできるだけ覚えるぞ」というスタンスでした。
ある程度は暗記でごり押ししないといけない部分もあるので、自分でゴロを作ったり、みん合に乗っているゴロを参考にしつつ、繰り返し演習をしました。
また、理論家が生きていた年代を抑えると、時代背景とその理論が生まれたきっかけなどがリンクして、全体の流れとして一緒に覚えやすくなると思います。
心理学理論
<使ったツール>
既に知っていた知識ばかりだったので、対策はしませんでした(臨床心理士・公認心理師にとってはかなり有利かと思います)。
ピンク本の問題演習を解いた程度です。もし自分が対策をするのであれば、キャリア理論と同じような方針で対策をしていたと思います。
論述(実技試験)
<使ったツール>
過去問、LECの教材
過去問を1回解いただけなので、全然参考にならないと思います…
臨床心理学を専攻していることもあり、ケーススタディやカウンセリングの見立て・方針を考えるのに慣れていたので、特に対策はしませんでした。
よく出題される対象(女性・高齢者・若者)の傾向やその人に対する対策について、LECの教材を試験直前に読んでいました。
試験時間が50分と短く、結構ギリギリなので、数回は過去問演習しておけばよかったなと思います。
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まとめ
キャリアコンサルタントの筆記試験対策に活用した参考書や勉強方法をまとめました。
勉強量・時間に関しては、かなり少ない労力で合格したのではないかと思っています。
また、元から心理学の知識があったのは、少ない勉強時間で合格するためのアドバンテージとなりました。
キャリアコンサルタントの試験範囲は全て「初めましてです」みたいな方はもう少し余裕を持った勉強計画を立てたほうが良いと思います。
基本的には「イチから身につく国家資格 キャリアコンサルタント2級技能士 合格のトリセツ」をベースにして学習を進めました。
この本を完璧にすることで、筆記の合格水準に到達できると考えられるため、限られた予算内で学習を進めたい人に、特におすすめしたいです。★
また、仕事や家事で忙しい中で学習時間を確保するために、筆者が活用しているツールやアイテムはこちらの記事で紹介しています。
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