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【合格者おすすめ】臨床心理士試験対策におすすめの参考書・テキスト・過去問

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投稿日:2024年12月27日

 

この記事では、臨床心理士の一次試験(筆記試験・論文試験)対策におすすめの参考書を紹介します。

臨床心理士の試験対策は過去問を中心に勉強していくことが大切ですが、過去問のみでは太刀打ちが難しいかもしれません。

心理検査の解釈や最新の法律、臨床心理学のトピックをおさえていく必要があります。

 

臨床心理士試験に一発合格した筆者が、個人的に使ってよかったおすすめの参考書・過去問を紹介します。

一次試験で実施される筆記試験の択一問題と論述問題の対策に役に立つテキストを中心に選びました。

 

必ず見ておきたい過去問

過去問は「赤本」と「青本」の2種類があります。

「赤本」は1年分の過去問と、臨床心理士資格認定協会が出す「臨床心理士に求められるもの」「専門教育・資格試験・専門業務」に関する文章や倫理要綱が書かれています。この文章は、「臨床心理士とは何か」という基盤となるものです。

論述試験・面接試験の前にチェックしておくことが大切なので、少なくとも1冊は手元に用意したいです。

 

 

青本」は3年分の過去問が掲載されています。3年ごとにしか販売されません。

 

臨床心理士試験は2時間半で100問解くのですが、いずれの年も40問ずつしか掲載されていません。残りの60問はその時の受験生しか知りえないブラックボックスです。

過去問から繰り返し出されている領域もあるので、過去問を中心に対策を進めることが大切であると、実際に試験を受けて感じました。

 

令和7年度の試験を受ける人は、下記3冊の過去問を購入すると5年分の対策ができます。

臨床心理士 資格試験問題集6 令和2年~4年(青本

令和2~4年の過去問が40問ずつ、合計120問掲載されています。

赤本を1冊ずつ購入するより安いため、令和4年より前の過去問は青本で購入することをおすすめします。

 

 

新・臨床心理士になるために [令和6年版](赤本)

令和5年の過去問が40問掲載されています。早めに対策を始めたい人は、まずはこの本から購入して対策することをおすすめします。

 

 

新・臨床心理士になるために [令和7年版](赤本)

令和6年の過去問が掲載される予定です。例年、受験する年の6~7月頃に発売されます。

通常通りのスケジュールであれば、2025年の6~7月頃に発売されるため、それより先に対策を始める人は既に販売されている過去問を購入する必要があります。

 

 

臨床心理士 資格試験問題集5 平成2年~令和元年(青本

8年分の過去問対策をしたい人は、上記の青本・赤本に加えてこちらを購入しましょう。筆者は、7年分の過去問対策をして、筆記試験は1発で合格しました。

 

 

臨床心理士 資格試験問題集4 平成26年平成28年青本

11年分の過去問対策をしたい人はこちらの青本を購入することでカバーできます。

10年分の過去問対策をすれば、かなり安心だと思います。

 

 

テキスト・参考書

臨床心理士試験では、大学院受験よりも幅広く、かつ深い知識が求められます。

公認心理師試験ではほとんど出題されない検査の解釈の知識も必要です。検査の解釈などは勉強できる参考書が限られているのが現状です。

実際に筆者が使ってよかった参考書を紹介します。

 

一発合格!臨床心理士対策テキスト&予想問題集

臨床心理士試験の過去問で頻出のポイントが抑えられている参考書です。基礎心理学から臨床心理学までバランスよく網羅されています。

筆者は過去問を解いた後に、分からない部分の知識をこのテキストで補う、といった勉強法をしました。

ロールシャッハやMMPIなどの検査解釈を学ぶ上でかなり参考になりました。

 

論文対策の考え方や面接対策の章もあるので、1冊あると臨床心理士試験全体をカバーできます

 

筆者の体感ですが、受験会場でも7割強の受験生がこのテキストを持っていたのではないかという印象です。私の周りの受験生はみんなこのテキストを購入していました。

ただ、残念ながら、現在は書店やオンラインで新品を入手することが難しい状況です。筆者受験時はどこを回っても完売していました。

kindle版が出ているので、筆者はkindle版を購入しました。ぜひ第2版を出してほしいです。

 

 

心理系大学院入試&臨床心理士試験のための心理学標準テキスト

論述試験の過去問(論文のテーマ)が平成15年~令和4年分までの合わせて20年分掲載されています。過去のテーマを確認し、論文の練習に使用しました。

論文のテーマは赤本・青本には掲載されていないので、受験生の情報を元に書かれた臨床心理士試験対策のテキストから仕入れる必要があります。

 

また、検査対策として、ロールシャッハの解釈もまとめられています。上記の本と合わせて、検査用の知識を学ぶために使用しました。

また、予想問題も掲載されているので、模試を受ける感覚で勉強内容の確認にも使えます。

 

 

赤本 公認心理師国試対策2024

臨床心理士試験では法律や最近のトレンドとなるトピックが登場します。

特に司法系の法律は詳細まで問われる年もありました。法律改正があるため、古い過去問や参考書だと対応しきれない可能性があります。

 

筆者は、公認心理師の過去問テキストを使って、司法分野の法律の最新の知識を入れて対策しました。

公認心理師の受験資格がない人も、公認心理師試験と出題範囲は被っている点が多いため、過去問を使用して対策をするのがおすすめです。特に最新の法律や制度に対応している点で役に立ちます。

 

また、当記事執筆時点の最新版は「赤本 公認心理師 国試対策2025」ですが、こちらは過去問が1年分しか掲載されておらず、解説パートもかなり少なくなっています。

2024年版の方が解説パートがかなり詳しく、過去問も4年分掲載されているため、2024年度版を購入して勉強することをおすすめします。

 

 

 

 

心理検査

人によって、心理検査ごとの馴染み度が異なります。

実習や仕事で頻繁に触っている検査については、ほとんど対策しなくても問題が解けると思いますが、馴染みのない心理検査については解釈や実施方法までしっかり学んでおく必要があります。

 

P-Fスタディ アセスメント要領 第2版

P-Fスタディの解釈は、臨床心理士試験でも頻出です。

GCRやフラストレーションの反応分類について詳しく理解し、数値を見て解釈できる水準までもっていく必要があります。(GCR・フラストレーションの反応分類、という単語を聞いて「?」となった人は十分に対策していく必要があります)

私は、上記で紹介したテキストに加えて、この参考書を使って理解を深めました。

 

 

臨床現場で活かす!よくわかるMMPIハンドブック(基礎編)

MMPIの解釈も、過去問を解く中で何度も出てきます。

4つの妥当尺度と、10の臨床尺度を見て、解釈する問題が出ます。妥当尺度と臨床尺度の意味、数値が高い時(低い時)に何が言えるのかを頭に入れて解釈できるようにする必要があります。

 

ロールシャッハやWAISなどとテストバッテリーを組んだうえでの解釈を要求される問題もあるため、しっかり対策する必要があります。

この本はMMPIの実施法から結果の処理、解釈まで丁寧に書かれているのでかなり勉強になります。また、症例も掲載されているので、実際の臨床現場をイメージする上でも役立つ本です。

 

 

また、さらに詳しく症例を見ていきたい人、実践的な内容を学びたい人はこちらの「臨床編」もチェックしてみると良いと思います。

 

 

まとめ

今回は、臨床心理士の一次試験対策におすすめの過去問やテキストをまとめました。

筆者の手ごたえとしては、大学院受験や公認心理師試験よりも、より専門的な内容が問われるため、臨床心理士試験に合わせた参考書で対策することが大切だと思います。特に心理検査の解釈については、しっかり勉強する必要があると感じました。

仕事がある中で受験勉強をするのは大変ですが、合格に近づけるよう頑張って下さい。

応援しています!

 

なお、試験当日の雰囲気や個人的な受験した感想はこちらの記事にまとめています。

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