公認心理師を目指して、聖徳大学心理学科に入学し、2年間で最短卒業した自分が、各科目の感想を書きました。
優先度・難易度、学習のヒントや使用した参考書をまとめています。
当然ですが、試験やレポートの解答は載せていません。
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知覚・認知心理学Ⅰ
優先度:★
難易度:★★
心理学の初学者泣かせの科目です。初見ではかなり難しいと感じました。
認知とは何か?知覚とは?といったことを独学で理解するのは最初大変でした。
まずは、基礎心理学について書かれた以下の参考書を使用して、問われている定義を確認し、その後教科書を読んで理解を進める、といった手順でレポートに取り組みました。
指定された教科書は、初学者にとっては難易度高めです。認知心理学の概念に慣れたら、楽しく読めるようになると思いますが、最初はつらいと思います。
まずは、紹介した参考書を利用して、概要を理解してから、教科書を読むのをお勧めします。
上記の参考書は、認知心理学以外にも「発達心理学」「神経・生理心理学」「学習心理学」などの基礎心理学の範囲を網羅しているため、1冊購入すればかなり多くの科目の範囲をカバーすることができるのでお勧めです。
取り組む優先度としては、後回しでもOKな科目です。3年の冬頃にレポートを提出し、試験を受けました。
レポートがWeb提出可能だったのですが、評価がとても早く(提出した数時間後)びっくりした記憶があります。(ほかの科目もそうであってほしいですよね…)
神経・生理心理学Ⅰ
優先度:★
難易度:★★
これも初学者にとってはレポートに大変苦労する科目でした。
脳?神経?シナプス?????といった感じです。最初は教科書読んでも意味不明だったので、少し教科書を読んであきらめてほかの科目のレポートに取り組んだ記憶があります。
最初からすべてを理解しようとすると、解剖学の専門用語のオンパレードでパンクしてしまうと思うので、「ふ~ん、脳にはこういう部位があるんだ~」くらいの感覚で流していければいいと思います。
初学者にとっては、どの部位が重要で、どの部位は後回しにしてもいいか(重要度が低いか)、という判断も難しいんですよね…。
焦る必要はないため、後回しでもOKな科目です。3年の冬に取り組みました。
Webで提出し、レポートの返却がとても早かった記憶があります。
脳の構造などを始めて勉強する人は、こちらのYoutubeがおすすめです。解剖生理学の視点からの解説ですが、神経や脳の概略をつかむことができます。
また、日本神経科学学会が市民向けに行っている企画の動画をYoutubeで見ることができます。最初、神経心理学のイメージをつかむのが難しかったため、この動画を見て「神経心理学はどのような学問なのか」ということを学びました。
市民向けの講演であるため、難しい言葉を使うことなく分かりやすく・面白くプレゼンをしてくれます。神経・生理心理学に取っつきにくさを感じている人はこの動画を見てみるのもおすすめです。
病気が見える7 脳・神経 第2版 MEDIC MEDIA
さらに詳しく学びたい人は、こちらの参考書を読んでみてもいいかもしれません。理学療法士の友人に紹介してもらいました。
図が多く、医療従事者の方が頻繁に使用している参考書らしいです。将来的に、医療分野で働くときにも使えるのかなと思っています。
公認心理師 臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード100 講談社
また、シナプスの構造などの超基本的な部分が知りたい方は、こちらの参考書がおすすめです。
様々な科目で紹介している参考書ですが、基礎的な解説を読みたい方、分かりやすい解説を求めている方にはぴったりの1冊です。
他の科目のレポート・試験対策にも使用できます。
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健康・医療心理学Ⅰ
優先度:★
難易度:★
4年生にならないとレポートが提出できない唯一の科目です。4年生に進級する少し前に、教科書が届きました。
指定された教科書には、具体例が多く書かれているので読んでいるだけでとても面白かったです。4年4月にレポートを提出し、すぐに試験を受けて合格しました。
4年生の段階で大学院受験を控えている人は、早めに取り組んで、聖徳大学の勉強から大学院の受験勉強にシフトできるようにしたいですね。
公認心理師必携 精神医療・臨床心理の知識と技法 医学書院
さらに詳しく医療心理学について学びたい人、将来医療領域で働きたいと考えている人にはこちらの参考書がおすすめです。指定教科書は出版された年数が1998年とかなり昔なので、書いてある情報ももちろん古いものになります。
それに対し、こちらの参考書は公認心理師制度ができた後に発行された参考書になるため、かなり新しい知識を学ぶことができます。
公認心理師制度ができた以降、チーム医療として公認心理師が活躍することが求められていますが、実際の医療機関でどのような活躍が求められているのか、大学~大学院進学後に身に付けるべきスキルはどのようなものなのかを学ぶことができます。
また、疾病別の心理介入法や事例も載っているため、大学院の受験対策に使用することもできます。索引も充実しているため、使い勝手のいい1冊です。
先に大学院に進学していた先輩に教えてもらった参考書なのですが、自分は大学院進学後も愛用しています。かなり長く使える1冊になると思います。
社会・集団・家族心理学Ⅲ
優先度:★★
難易度:★
主な内容は「家族心理学」についてです。科目名だけでは、どんな内容についてやるのかわかりにくいですよね。
自分は、配本された教科書だけでレポートを書いたのですが、微妙な成績でした。家族心理学の考え方は少しクセ?がある&教科書だけで理解するのはやや難しい可能性があるため、いい成績を狙いたい人は、複数冊手元に置いてレポートに取り組んだほうがいいと思います。(公認心理師の実習ではGPAが2.5以上必要となります。)
家族心理学 第2版 有斐閣ブックス
家族心理学を学びたい方におすすめの一冊です。各発達段階別に、システム理論をベースに統計資料を交えながら、家族心理学の実態について詳しく説明されています。
さらに詳しく、家族心理学の勉強をしたい人や、今の自分の家族について心理学的側面から考えてみたい人にとっては、かなり参考になると思います。
第2版は、2019年に発行されており、「発達障害と家族支援」の章が追加されているため、発達障害に関する知識を深めたい人にもおすすめです。
統計資料や引用文献が充実しているため、大学院進学後に家族に関わる研究をしたいと考えている人は、研究計画書の作成にも参考になると1冊だと思います。
自分が大学院受験に使用した参考書の中にも、家族心理学について分かりやすく説明されているものがありました。
同じ概念に対しても、複数の説明文章を読むことで理解が深まると考えています。
さらに理解を深めたい人は、こちらの記事もチェックしてください。
障害者・障害児心理学
優先度:★★
難易度:★
聖徳の先生が出版している教科書が指定されています。誤字を見つけながら読んでいました。
この科目は、指定された教科書1冊で合格しました。
公認心理師・臨床心理士のための発達障害論 学苑社
発達障害については、この本が分かりやすかったので、さらに学びたい人にはおすすめです。「発達障害の支援者」として何ができるのかを考えさせられる1冊です。
また、今実際に学校の先生などをしていて、発達障碍児の支援をしている人は、この参考書を通してかなり実践的な知識を得ることができると思います。
大学院の受験勉強でもかなり使い込みました。発達障害が専門の先生がいる大学院を志望している人は、早めに購入しておいて損はないと思います。
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