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【現役合格】公認心理師試験に合格した勉強法【スケジュール】

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最終更新日:2024年4月8日

投稿日:2024年3月30日

 

この記事では、公認心理師試験に合格した筆者が、公認心理師試験の勉強方法、使用した参考書、スケジュールについてまとめます。

 

筆者の受験はAルート受験で試験は3月実施のスケジュールです。大学院の実習や修論提出、就活などが重なり、十分な試験勉強の時間を作ることが難しい状況でした。これからAルートで受験する人は、同様なスケジュール・忙しさとなると思います。

筆者の場合、勉強を開始したのは試験の20日前、受験勉強時間は45時間でしたが、当日は8割を超える得点を取ることができました(合格ボーダーは6割です)。

勉強方法の好みや得意な方法は個人差があると思いますが、効率よく合格を狙うためのヒントになると嬉しいです。

 

なお、スケジュールや事務手続きに関しては今後変更となる可能性があるため、各自最新の情報をチェックしてください。

 

 

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受験までのスケジュール

12月 出願書類集め、出願

M2の12月頃に試験の出願時期が来ます。

出願時には、出身大学と大学院から「必要な単位を取ってますよ~」という証明書を用意する必要があります。出身大学と大学院が違う場合は、学部時代に在籍していた大学へ連絡を取り、書類の作成依頼をする必要があります。書類発行まで時間がかかるため、早めに動くと良いと思います。年末年始で大学の事務局も長期休みに入るため、申請から発行まで時間がかかる場合があるため注意です。

受験料として28,700円+簡易書留の郵送料がかかります。角型2号サイズの封筒を用意する必要があります。

受験料はクレジットカード決済もしくはコンビニ決済に対応していました。

この時期は修論が佳境に入っており、修論で頭がいっぱいの中、書類の用意や発送、出願などの事務作業を行う必要があるので大変です。

 

1月 出願締切

1月が出願締め切りでした。

修論と就活で忙しく、公認心理師試験の対策はとりあえず全部終わってからにしよう!と考えていました。

 

2月 受験票発行 

2月半ばに受験票が発行されました。私が受験した時は郵送ではなく、オンライン上でpdfをダウンロードし、自分で印刷する形式でした。受験前日までに受験票を印刷して手元においておけると安心です。

また、地方勢の人は、試験会場までの交通機関やホテルの予約をしておく必要があります。

 

3月 試験日&合格発表&登録

公認心理師試験を受け、3月末までに合格発表がある、という形式でした。試験当日の様子などは別の記事にまとめたいと思います。

 

無事に合格したら、登録申請を行います。

Aルート現役生は、大学院の修了後に発行してもらえる書類を再び「日本心理研修センター」に提出する必要があります。大学院へ発行依頼→郵送で提出、という超めんどくさい手続きをする必要があります…1度で終わりにしてほしい…

無事に大学院修了証明書が受領されると、合格証書のPDFがDLできるようになり、登録申請書をセンターへ郵送します。

 

金額としては、新規登録手数料7,200円(クレジット払い可)+登録免許税15,000円(収入印紙)+簡易書留の郵送料がかかります。

また、収入印紙の購入や簡易書留での郵送などの手続きが発生するため、郵便局へ行き手続きをする必要があります。仕事が始まっていると、平日に時間を取るのが大変かもしれません。

 

勉強スケジュール

試験20日

受験勉強を開始しました(遅い)。

最初に「ブループリント」を印刷してざっと目を通しました。範囲がとりあえず広すぎるな~という感想を持ち、ひたすら過去問を解くという戦略を立てました。

試験当日までに、過去問5年分を3周する、という計画です。

ちなみに、出題範囲が記載されているブループリントと過去問は「日本心理研修センター」のHPからDLできます。

一般財団法人 日本心理研修センター

 

私が使用したのは、「赤本 公認心理師国試対策2024」です。正直、この本1冊で合格に必要な勉強は十分できたと思っています。

 

 

 

まずは、1周目を最初から解いていきました。赤本の推せる点は難易度が「★」「★★」「★★★」の3段階で提示されていることです。

初見ではどう考えても解けない問題、受験生に解かせる気のない問題も出題されます。とりあえず、1周目は「過去問の全体を把握する、重点的な対策が必要そうな分野を抽出する」ことを目的に取り組みました。

10日かけて赤本を1周しました。

 

試験10日前

赤本の2周目に突入です。赤シートで回答を隠して、難易度の星2以下で間違えた問題(×)と回答に自信がない問題(△)に付箋を付けていきました。難易度星2までの問題と解説はきちんと理解するようにしました。

赤本には設問ごとに3つのチェックボックスがついているので、そのチェックボックスに「〇」「△」「×」を記入していきました。

 

星3は深追いせず、解説を読んで「ふ~ん」といったスタンスで問題に取り組みました。時間が限られていたので、優先順位は星1と星2の問題です。

また、知らない単語・意味が分からない単語は紙に書き出し、定義をスマホで確認し、定期的に「知らない単語リスト」を見返して知識を定着させていきました。

2周目になると苦手な領域が見えてくるので、赤本だけで分からなかった箇所についてはYoutubeの解説動画を見たりしました。(司法領域や薬の副作用、錐体外路症状など)

2周目は理解している問題もあるので、スピードが上がります。5日間で1周しました。

 

試験5日前

赤本3周目突入です。2周目で「×」と「△」になった問題のみ周回しました。

星2以下の問題は絶対に間違えないように意識し、間違えた問題は宝だと思って、しっかり頭に叩き込むようにしました。

 

試験前日

最終確認として、赤本4周目をしました。「×」「△」の問題のみ周回しました。この段階になると、問題文と回答を覚えてしまっているので、問題文を読んだだけで回答が分かってきます。

除外回答の理由がしっかり説明できるか、付属解説に乗っている用語の意味も分かるかを確認しました。

前日は3時間ほどの最終確認だけ行い、残りの時間はゆっくり過ごしていました。(大学院の課題もあったので…)

 

試験当日

事前に用意した「知らない単語リスト」を見ながら受験会場に行きました。

試験直前は、心理検査の英語の羅列を見て対象疾患や検査内容が分かるかを確認しました。直前に暗記した心理検査が本番で出て「よっしゃ!」と思った記憶があります。

また、余った時間は赤本の苦手領域の問題を周回しました。過去問は暗記していたので、流れるように全て〇となり、直前に自信をつけるにはもってこいでした。

 

 

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試験対策で意識したこと

6割取れば合格できる

満点を取る必要も、9割を取る必要もないのが公認心理師試験です。

間違えていい問題があるということです。対策をする上でも、優先順位を決めて、「取るべき問題で確実に正解できる」ようになるための方針で勉強を進めました。

 

難しい問題や知らない単語は深追いしない

過去問を解いて、さっぱりわからん!と感じた問題(特に星3の難易度)は、深追いしないようにしました。

知らない単語もありますが、ぱっと調べて、あまりにも難しそうであれば、捨て問と判断し、ざっと確認して、次に進む、ということをしました。

 

参考書を1冊に絞り、過去問をひたすら周回

時間がなかったので、あれもこれもと手を出すことをせずに、参考書を1冊に絞って対策をしました。また、過去問と似た問題が出題されるため、過去問をひたすら周回する作戦を取りました。

 

難易度の低い問題を優先的に抑える

使用した赤本は難易度が3段階で分類されていたので、簡単な星1と星2の問題で出た知識を優先的に抑えるようにしました。

 

アウトプット中心

試験勉強にかけられる時間がとにかくなかったので、インプットはほとんどせずに、アウトプット中心の勉強をしました。赤本を解くときには、1周目は「あくまでも苦手領域を把握するためにやってるんだ、だから全部間違えてもOK!」のスタンスで取り組みました。(そうすると間違えても落ち込まないので、メンタルやモチベーションが保たれます)

また、理解が足りなかったり、赤本を読んでもよく分からない領域に関しては、Youtubeを活用してインプットをしていました。

それぞれの領域を勉強した所感や対策で使用したコンテンツは別の記事に書こうと思います。

 

勉強時間の確保について

M2の2月でも実習や修論絡みのあれこれが続いていたので、1日中ずっと試験対策に費やすことはできませんでした。最終的に20日間で45時間の勉強時間だったので、1日2時間程度といった感じです。

外部実習の日などは受験勉強をする時間が1分も取れない日もありました。

直前期はあまり根詰めすぎず、とにかく体調を崩さないように過ごしていました。

 

使用した参考書

赤本 公認心理師国試対策2024

他の参考書も購入したのですが、この1冊で必要十分だったように思います。

 

個人的にいいなと思ったポイントは、

「3段階の難易度順になっている(攻略するべき優先順位が分かる)」

「領域別に問題が整理されている」

「1問ずつ解説が丁寧に書かれている」

心理検査や法律の出題回数がまとまっている(重点的に対策すべき範囲が分かる)」

心理検査の一覧表がついている」

「赤シートで隠しながら問題周回できる」

「問題ごとに3つのチェックボックスがついている(復習すべき問題が分かる)」

などです。

 

索引もついているので、便利です。もう少し索引に乗せる単語を増やしてくれると…受験生的にはめちゃくちゃ嬉しいです。

ただ、分厚くて大きいので、持ち運びには適しません…めっちゃ重いです。移動時間が多い人は下で紹介する参考書を使って知識の定着を図るのも良いと思います。

 

 

公認心理師 精選一問一答1250

この参考書は、一問一答形式で、過去問を中心にアレンジされた問題が1250問掲載されています。

出題される問題が過去問をベースにしたものが多いので、受験対策には十分使えると感じます。

コンパクトかつ軽量で、過去問ベースの問題が凝縮されているのが良いポイントだと思います。

この本も領域別に問題がまとまっているので、アウトプットの機会が欲しい人や移動時間に受験勉強をしたい人におすすめです。

 

本当は、赤本を解いた後にペンギンの一問一答に取り組んで知識を定着させようと考えていたのですが、時間が足りず、途中から赤本一冊に絞ることにしました。

時間の余裕がある人はこの一問一答も活用しながら対策をすると良いと思います。

 

 

 

 

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まとめ

今回は公認心理師試験の受験対策についてまとめました。

筆者の場合、出身大学院が公認心理師試験の対策や模試の面倒を見てくれたわけではないので、全て独学で受験対策をしました。

ただ、学部4年+大学院2年分の学習の積み重ねがあったので、大学院入試ほど勉強しなくても、合格には十分手が届くな~という感触です。

第7回試験のAルートの人の合格率が9割を超えているという点でも、過去問をきっちり押さえておくことが大切なのかなと思います。

どちらかというと、多忙な大学院生活の中でいかに勉強時間を確保するかが課題でした。

 

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