最終更新日:2024年8月28日
投稿日:2022年3月24日
この記事では聖徳大学通信心理学科の「教育・学校心理学Ⅰ」「司法・犯罪心理学Ⅰ」「心理学的支援法Ⅰ」「公認心理師の職責」について、優先度・難易度やおすすめの参考書を紹介します。当然ですが、レポートや試験の解答は載せていません。
掲載している情報は、筆者が聖徳大学に在籍していた頃の情報です。
指定教科書や課題の内容は変更されている可能性があるので、各自最新の情報を確認してください。
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教育・学校心理学Ⅰ
優先度:★
難易度:★
教育関係に興味がある人にとっては楽しい科目だと思います。教科書も興味深く、一気に読んだ記憶があります。
学校はすべての人が通ったことのある機関なので、いじめや不登校などイメージしやすくて、取り掛かりやすい科目だと思います。
文科省などが教育に関するプレスリリースや手引き、統計情報などをたくさん発行しているので、HPなどで読んでみるのもおすすめです。
スクールカウンセラーや学校臨床に興味のある人におすすめの参考書や漫画を紹介します。
スクールカウンセリング モデル100例 創元社
スクールカウンセラーが関わった事例が100例紹介されている本です。100事例が丁寧に記述されており、かなり読みごたえがあります。物語のように読み進めることもできるので「スクールカウンセラーってこうやって働くんだ」「ここが臨床のポイントなのかな」など、イメージする助けになると思います。
聖徳大学で独学で心理学を学ぶ中で、「実際にどんな風にスクールカウンセラー(SC)って活躍しているんだろう?」と疑問に思う人もいると思います。様々な事例が掲載されており、「失敗例」も書かれているので、かなり面白く読み進められると思います。
心理職として働き始めた後も、バイブル的に活用できる本なので長い期間役に立つ参考書です。
木曜日のシェフレラ スクールカウンセラー五加木純架
小学校のスクールカウンセラーが主人公の漫画です。
教室で暴力をふるったり、自分を傷つけたりしている子どもや先生と関わる様子が描かれています。
マンガではありますが、担任の先生に対する心理教育の場面など、学べる要素がたくさんあります。
絵柄もかわいく、楽しく読めるため、勉強の息抜きにもおすすめです。
また、心理学が学べる漫画はこちらの記事でも紹介しています。
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司法・犯罪心理学Ⅰ
優先度:★
難易度:★
指定された教科書だけでレポート・試験ともに合格できた科目です。
教科書もわかりやすい言葉で書いてあるため、独学でも学びやすい科目だと思います。
ケーキの切れない非行少年たち
ベストセラーになっており、かなり有名な本なので、タイトルを聞いたことある人も多いと思います。
医療少年院に勤めていた精神科医の視点から、非行少年が抱える難しさを、知的機能や認知機能を含めて書かれています。
心理検査や知能検査、発達検査とも密接な関わりがあるため、心理学を学んでいる聖徳大学の学生さんは、興味深く読めると思います。
レポートや試験と直接関係はありませんが、犯罪や非行をする子どもの理解を深めたい人におすすめの1冊です。新書なので、気軽に読めると思います。
マンガ版も発売されています。難しい教科書を読んで疲れた人の息抜きにもおすすめです。
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心理学的支援法Ⅰ
優先度:★★
難易度:★★
レポート、試験ともにやや苦戦した科目です。臨床心理学の広い範囲について学ばないと回答できない問題が多々あります。自分は初学者だったため、大変苦戦しました。
レポート・試験とも連続で不合格となり、留年した(最短卒業ができなかった)同級生がいます。スクーリングの受講要件となっている科目でもあるため、不合格になる可能性を考慮し、早めに取り組むことをおすすめします。
指定された教科書を読むだけでは、ボリューム感としてやや不十分な印象があります。ほかの参考書も利用しながらレポートや試験に取り組むのがおすすめです。
また、それぞれの概念について、自分の言葉で説明できるまで理解している必要があります。教科書を表面的になぞって、ふんわりと理解しているだけでは、合格が難しいかもしれません。
最初は難しいですが、それぞれの心理療法についていろんな説明文を繰り返し読むことによって、だんだん理解できてくると思うので頑張りましょう。
心理学初学者の方にとっては、大学から配布される教科書のみでは合格が難しいと思います。教科書より簡単なレベルの参考書を合わせて使用するといいかもしれません。
何度か不合格となっている方は、今使用している参考書が自分のレベルに合っていない可能性があります。
自分のレベルと大きくかけ離れた参考書を使った勉強は効率が悪く、正確に内容を理解するのも難しくなります。一度使用している参考書を見直してみるといいかもしれません。
白目むきながら心理カウンセラーやってます
「心理学的支援とはなにか?」と感じている人におすすめの漫画です。
精神科病院で実際に心理職として働いている方が、「カウンセリングとは?」「心理的支援とは?」といったことを分かりやすく描いているマンガです。
新人の臨床心理士が、病院で働き始めた、という設定で、先輩の心理士が色々と教えてくれます。教科書を読むだけで心理的支援がイメージしにくい人にとっておすすめの漫画です。
臨床心理学の基本的なベースを学べるので、独学で苦戦している人におすすめの一冊です。
公認心理師 臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード120 講談社
心理学初学者の方におすすめの参考書はこちらです。
自分が心理学的支援法に合格するために使用しました。(この参考書がなかったら、不合格になっていたと思います)
初学者が読んでも分かりやすい説明文で書かれているので、それぞれの心理療法の概念を初めて理解する人にとって、かなり取り組みやすいと思います。
巻末に「心理療法(精神分析・行動療法・人間性心理学)の違い」*1がざっくりとまとまっているので、そちらの表も参考になると思います。
よくわかる臨床心理学 改訂新版 ミネルヴァ書房
また、教科書だけでは物足りない!内容を補足したい!という方は、こちらの参考書がおススメです。
上記で紹介した参考書よりややレベルアップした内容となっています。大学院の受験勉強で使用している学生をたくさんみかけました。
教科書を読んでも、レポートや試験の解答が難しい(分からない)と思った方は、こちらの参考書をチェックしてみると、答えに近づけるかもしれません。
臨床心理学 (New Lieral Arts Selection)有斐閣
もっと詳しく臨床心理学について学びたい方は、こちらの参考書がおススメです。
かなり分厚いですが、その分「臨床心理学のバイブル」「臨床心理学の辞典」的な感じで使えます。
(この科目の合格だけを目指している方は、購入しなくてもいいと思いますが、今後も臨床心理学を継続して学んでいきたい人は、持っておいて損はない一冊だと思っています。)
上記で紹介した参考書には載っていない臨床心理学の理論に関する専門用語や、各精神疾患別の症状や対応、実践例なども載っているので、これから臨床心理学の知識を深めていきたいと思っている方は、一度チェックしてみるといいと思います。
自分は、大学院受験でかなり使い込み、大学院進学後もお世話になっています。
この参考書のほかにも、大学院受験用に購入した参考書も使用して、レポートや試験を乗り越えました。
大学院受験で活用した参考書はこちらにまとめました。
なかなか試験に合格できず、苦戦している人は、こちらの記事も読んでみてください。
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公認心理師の職責
優先度:★★
難易度:★★
倫理観や守秘義務など、教科書を読むだけで本当に理解できるのか?と言われたら怪しいなと思いつつ学習を進めました。
自分の場合は社会人経験があり、コンプライアンスなどについては職場で口酸っぱく言われていたため、だいぶ理解しやすかった可能性があるのですが、みなさんの印象はどうでしょうか。
本当に大事なことは、大学院に行ってから学ぶのかなとも思います。この科目こそ、スクーリングを開講したほうがいいのでは、ってくらい重要だと感じた科目でした。
試験に苦労している学生がやや多い印象です。
通信制大学の弱みは、「現場の生の声」を先生から直接教えてもらえないことだと考えています。その弱点をカバーするためには、多くの事例に触れていくことが重要となるのではないでしょうか。
公認心理師の職責や心理学的支援法などを学ぶときは、実際の現場で公認心理師がどのように働いているのかについて、具体的な事例を交えながら解説している参考書を読むと勉強になると思います。
指定教科書を読んでもあまり理解できない人や実際の事例を学びたい人に対して、事例が豊富に掲載されているおすすめの参考書を紹介します。
なかなか試験に合格できない人は、事例を読んで具体的なイメージを持ちながら、勉強に取り組むと、教科書に書いてある概念などが理解しやすくなると思います。
暮らしの中のカウンセリング入門 心の問題を理解するための最初歩 北大路書房
カウンセリングとは何かについて、精神分析や対人関係療法、家族療法やプレイセラピー・摂食障害・不登校などの具体的な事例を交えながら解説している参考書です。
中高生でも読めるレベルで書かれているため、かなりサクサクと読めると思います。また、カウンセリング内でのやりとりもリアルに書かれているため「臨床心理士・公認心理師になったらこんな仕事をするのかな」と具体的にイメージすることができます。
初学者でも理解できる(おそらく、心理学の知識が全くない人でも楽しんで読める)レベル感であるため、「今自分はこんな勉強をしているんだよ」と周りの人に伝えるときに紹介できる書籍でもあると思っています。
こころで関わりこころをつかう 心理臨床への手引き その実践 日本評論社
心理臨床家を目指している人向けに書かれている参考書です。臨床心理士・公認心理師の資格を持ち、様々な職場で働いている方が、それぞれの視点で心理臨床について語っている書籍です。エッセイ形式、物語形式で書かれているので、気軽に読めると思います。(内容はとても深いです)
職場や臨床の対象によって、こんなにも体験が違うのかと驚かされました。自分が将来やりたい臨床について考えるきっかけにもなる一冊です。
心理援助の専門職になるために 臨床心理士・カウンセラー・PSWを目指す人の基本テキスト 金剛出版
公認心理師や臨床心理士と言った心理援助職を目指す人に対して、援助専門職を目指す人自身に焦点を当てた参考書です。
自己理解を促進し、転移・逆転移と言ったクライエントと関わる途中でぶつかる課題や初心者にありがちな問題にどのように対処していくなどを考えるきっかけになります。就活の自己分析的な要素もたくさん詰まっています。
「心理援助の専門職が自分に向いているか?」「カウンセラー(公認心理師・臨床心理士)という仕事が自分に合っているのか?」「本当にカウンセラーを目指すのか?」と迷っている人にこそ読んで欲しい一冊です。
大学院へ進学するか迷っている人や、これから心理系大学院を目指す人は、ぜひ一度読んでみることをお勧めします。
援助専門職としてのセルフチェックリストも掲載されているため、学部~大学院~専門職として働く長い期間、ずっと手元に置き、自分を振り返る機会のために活用したいと考えています。
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