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修論を書くのに役立った本【臨床心理学】

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この記事では、大学院で臨床心理学を専攻していた筆者が、「修士論文」を書くのに役立った参考書を紹介します。

筆者は、修士論文ではインタビューを行い、質的研究を実施しました。研究計画の作成からインタビュー、分析方法の選定、論文の執筆に役立った参考書をまとめます。

 

筆者は、他学部から心理の大学院へ進学したため、この記事で紹介する本は「心理学の本格的な研究論文を初めて書いたときに役立った本」にもなります。

記事の最後には、引用文献の書き方を参考にした資料もまとめるので、これから心理学の卒業研究や修士論文に取り組む人、大学院受験のために研究計画書を作成している人の参考になると思います。

 

 

 

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研究全体で役立った本

三訂版 心理学論文の書き方 卒業論文修士論文を書くために

心理学の卒業論文修士論文を執筆する上で必要なお作法やルールがまとまっています。問題と目的、方法、結果、考察、引用文献など、それぞれの章ごとに必要なことが記載されているため、執筆中は手元に置いてマニュアルのように使っていました。

論文を書く中で「問題と目的」は特に苦戦する箇所だと思います。何度か書いて、行き詰ったらこの本を読んで、さらに先に進めるといった方法で進めていました。

また、学会発表の時のお作法などもコラムでまとまっているので、将来学会発表に挑戦したいと考えている人には参考になると思います。

 

 

調査研究の方法

研究テーマやリサーチクエスチョンを決めたり、研究全体を組み立てるときに役立った本です。特に、よい研究を行うための「FINER基準」は、研究計画書を作る時点で頭に入れておくと良いと思います。先行研究の読み方や文献の整理の仕方なども書いてあるので参考になりました。

また、各章の最後に「学習を深めるための参考文献」がまとまっているため、そこからさらに詳しく調べていくことができます。

 

 

リサーチクエスチョンの作り方

研究計画書を作成している人の中には「ぼんやりとした疑問や気になることはあるけど、それをどうやって研究計画書に落とし込んでいけばいいのか分からない‥」という人もいると思います。そんな人におすすめの本が「リサーチ・クエスチョンの作り方」です。

臨床研究を対象としているため、医学モデルが中心となっていますが、臨床心理学の研究におけるリサーチクエスチョンを作る際にも参考になる1冊です。

「漠然とした疑問」から「研究の基本設計図」を作るまでの7つのステップが図示されており、最初の流れをつかむことができると思います。また、「臨床研究7つのご法度」を頭に入れておくことも大事だなと感じました。大学院受験の研究計画書作成に役立つと思います。

文字も大きく、読みやすい書体で書かれているため、ひとりで読んでも理解しやすい・取り組みやすい本だと思います。

 

 

 

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質的研究の分析方法を学ぶのに役立った本

質的研究法マッピング

質的研究をする、と決めた後に当たる壁が「どの分析方法を遣ったらいいのか?」という課題でした。研究に取り組むのと、質的研究の勉強を同時に進める必要があったのですが、正直質的研究の分析方法をひとつずつ学び、吟味していく時間的余裕がありませんでした。そこで、この参考書に乗っている情報をもとに、どの分析方法を使うか、について選んでいきました。

 

 

臨床現場で役立つ質的研究法

質的研究をはじめて実施するにあたり、方法の検討や全体的な考え方を学ぶのに活用した本です。卒論生や修論生でも読める内容になっています。

また、コラムとして「大学院生が質的研究をした体験談」が載っているため、質的研究を身近に感じることができました。「質的研究は取っ掛かりにくいな‥何から始めたら(勉強したら)いいんだろう」と思っている人は、この参考書のコラムだけでも読んでみるといいかもしれません。

KJ法、M-GTA、プロセス研究、合議プロセス研究だけでなく、PCソフト(KH coder・PAC分析)を活用した質的研究の方法も記載されています。各研究法の手順だけでなく、実践例が掲載されているので「自分の研究はどの方法が合ってるんだろう?」と疑問に思った時も参考になると思います。

 

 

引用文献の書き方

引用文献の記載方法や書体のルールについては、各大学院で決められている書式に従って書いていきます。

筆者は大学指定のものと合わせて、下記のサイトで紹介されている手引きを参考に引用文献・参考文献を記載していました。

 

日本心理学会の手引書

基本的にAPAの手引書を基準にして、引用文献・参考文献のリストを作成しました。(無料でダウンロードできます)

執筆・投稿の手びき | 日本心理学会

 

また、上で紹介した「心理学論文の書き方」にも引用文献の書き方が分かりやすくまとまっているため、それらを参考にしながら書いていくと良いと思います。

 

パワポ発表資料を作る

よい資料を作るためのレイアウトのルール 増補改訂 3版 伝わるデザインの基本

同期や後輩から「パワポのスライド作りで参考になる本教えて!」と言われたときに、紹介してる本で愛用書です。

大学院では構想発表会・中間発表会・口頭試問など、修論に関して何度も発表する機会があります。それぞれの発表では、パワーポイントに資料をまとめて口頭発表する、といった形式でした。

私のパワポスライドは「見やすいね、分かりやすいね」と褒めてもらえる機会が多いのですが、全てこの本に書いてある内容を踏襲して(真似して?)いるだけです。

見やすい・分かりやすいスライド作りのバイブル・教科書として長く活用できるので、手元に一冊置いておいて損はないと思います。

ポスター用の資料や、文書の見せ方もまとめてあり、学会のポスター発表や心理検査の所見を書くときにも活躍しています。

 

 

 

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まとめ

この記事では臨床心理学の修論を書く際に役に立った参考書を紹介しました。

全ての本は紹介しきれなかったのですが、学部生や大学院生でも読みやすい(筆者でも読めた)本をまとめています。

大学院受験を目指して研究計画書を作成している人にもおすすめです。

少しでも参考になれば嬉しいです。

 

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