最終更新日:2024年8月26日
投稿日:2022年3月18日
聖徳大学心理学科の必修科目「心理学研究法」「心理学統計法」「心理学統計法演習」「心理学実験Ⅰ・Ⅱ」の感想をまとめました。
個人の独断と偏見を元に書いています。当然ですが、レポートや試験の解答は載せていません。
各科目の難易度や優先度、使用した参考書や勉強のヒントをまとめているので、学習計画に活用してください。
こちらの記事の内容は筆者在学時の情報です。最新の課題やスクーリング事情と異なる可能性があるので、ご注意ください。
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心理学研究法
優先度:★★★
難易度:★★★
個人的「三大難関科目」の1つです。
理由として、まず「課題が難しいこと」、そして「初見で教科書を読んでもさっぱり理解できなかったこと」があげられます。
その上、心理学研究法の単位を取らないと受けられないスクーリングがたくさんあるため、入学後早いタイミングで試験に合格する必要がある科目です。
入学後、すぐに取り組んだほうがいいし、後回しにしないほうがいい科目トップ3にもランクインします。
難しかった点として「心理学の研究とはどのようなものか」を、独学で理解する必要があったことです。
今まで心理学の勉強をしたことがなかった自分にとっては、かなり難解に感じました。
後回しにしたかったのですが、2年で卒業を目指していたため、早く取り組む必要があると判断し、入学後すぐの3年5月にレポートを提出しました。
自分の場合「意味が分からない状態でいいから、とりあえず教科書を1周読む」→「課題で問われている用語の定義を確認する」→「課題で問われている用語が出てくる箇所を探し、何度も読む」→「教科書の引用が多めでいいからとりあえず自分の言葉で書いてみる」→「何とかレポート完成」といった手順で取り組みました。
指定されている教科書自体は良書ですし、読めば読むほど味が出てくる本だと考えています。大学院受験や研究計画書の作成においても大変お世話になりました。
大学院進学後も参考書一軍として手元に置き、修士論文の執筆にも役立ちました。
指定教科書を読んで「難しい」「何が書いてあるのか分からない」と感じた場合、その参考書のレベルと自分の実力が合ってない可能性があります。自分のレベルと合った参考書を使って勉強するのが、学習の近道だと考えています。
改訂新版 心理学論文の書き方 卒業論文や修士論文を書くために 河出書房出版
教科書を読んで「難しいな…」と感じた人におすすめの参考書がこちらです。
「心理学論文の書き方」というタイトルですが、心理学研究法と内容が被っている範囲が多くあります。学部生を対象とした参考書で、説明文も大変分かりやすいです。
難易度として「心理学論文の書き方」<<「心理学研究法 補訂版(聖徳の指定教科書)」かなと思っています。
そのため、こちらの参考書を読む→指定教科書を読む、といった手順で勉強を進めることで、かなり理解しやすくなると思います。
また、聖徳の課題レポートの書き方や、大学院受験対策で必要になる研究計画書の作成にも通じる部分がたくさんあるため、1冊手元にあるだけで、かなり役立つと思います。「心理学実験Ⅰ・Ⅱ」で課題となる「実験レポート」の書き方も学べます。
聖徳入学後、早めに購入して、レポートの書き方の勉強がてら、読んでみるのもおすすめです。
逆引き!心理学研究法入門 自分の知りたいことから研究手続きを選べるようになる本 創元社
この本は筆者が聖徳大学を卒業した後に発売された参考書なのですが、めちゃくちゃおすすめです…!
「心理学の研究をしたいけど、何をどのように進めたらわからない」という人向けに、「Aについて知りたいのであれば、Bという研究法や分析法を使いましょう」ということが、フローチャート式に解説されています。具体例やイメージ図、フローチャートが多いため、独学で学習している人にと手はかなり助けになると思います。
はじめて心理学研究法に触れた人は、「何が何だかさっぱり分からない…」という状況に陥る人も多いと思います(私もそうでした)。
自分のやりたい研究で、どの研究法を使えばいいのか分からない人、今後大学院受験を控えていて研究計画書を作成する必要がある人は1冊手元にあって損はないと思います。私が受験生だったら絶対に購入して、使い倒していた自信がある1冊です。
巻末資料には、研究の進め方の整理表やそれぞれの研究法について学習するときにおすすめの書籍や文献の紹介があるため、これから心理学の学問に入っていく人のバイブル的な役割を果たしてくれます。
筆者も購入し、研究計画書の添削や、自身の研究の助けとして利用しています。
この科目に苦戦している場合、研究計画書の作成に使用した参考書が役に立ちます。
他の参考書も知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
とても大変な科目なので、全聖徳生にエールを送ります。ファイトです!
心理学統計法
優先度:★★★
難易度:★★★
上記の「心理学研究法」と並ぶ、「三大難関科目」の1つです。
また、必修のスクーリングを受講する前にこの単位に合格している必要があるため、後回しにできません。
Twitter上でも統計学に苦しんでいる人を多く見かけました。
心理学を勉強しに来ている人は、統計学をやると思っていない人が多いこと、数学に苦手意識が高い人が多いこと、教科書を読んで独学で理解することが難しいこと、などが統計学に苦しむ理由だと考えています。
自分の場合は、元理系だったこともあり、聖徳大学で指定されている教科書だけでレポート・試験ともに合格することができました。
レポートを書くときに役立つ参考書を紹介します。
公認心理師・臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理統計編 講談社
統計学に苦戦している人は、この参考書をまず読んでみるのがおすすめです。
「教科書に書いてあることがさっぱり分からない」「数式を見ても意味不明」という方は、まずはこの参考書を読んでみてください。
自分の友人が「統計学分からない」と悩んでいたら、有無を言わさずこの参考書を購入しろと勧めるレベルでおすすめの1冊です。
数式が出てこない&イラストが多く直感的に統計学が理解できる、のがこの参考書のいい点です。自分も、大学院受験対策で大変お世話になりました。
「統計学が苦手だ」と感じる人に寄り添った1冊だと思います。
ただ、この参考書は「統計学の概念」の説明だけであるため、この参考書だけでは、レポートや試験を突破することはできません。
しかし、教科書に書いてあることがさっぱりわからない人にとっては、数式を取っ払った状態の統計学の理解から始めたほうが効率よく学習を進められると考えています。
そのため、この参考書は心理統計学に苦戦している人に最もおすすめできる参考書です。
臨床心理学をまなぶ7 量的研究法 東京大学出版会
よくわかる心理統計 ミネルヴァ書房
統計学の理解を深めたい…!計算方法が知りたい!と考える人にはこの参考書がおすすめです。計算の途中式が分からずにレポートに苦戦している人は、この参考書を読むと理解できると思います。
また、かなりしっかりと心理統計学の解説が書かれているため、大学院受験対策まで使用できます。この記事で紹介した参考書の中では一番難易度が高い参考書だと思います。
おすすめYoutube
ヨビノリさんという東大出身のYoutuberの動画ですが、本当に分かりやすく統計学の基礎を解説してくれます。
少し長い動画ですが、生徒との掛け合いやボケも入るので、飽きずに見れると思います。
なぜ統計学の勉強が必要なのか分からない人や、「分散」「偏差値」「相関関係」などの用語でつまずいている人に大変おすすめな動画です。
(視聴し終わった後、「自分が聖徳大学に在籍しているときに、この動画の存在を知っていたかった…!」と強く思いました)
また、心理学の大学院受験予備校講師の宮川先生のチャンネルにも、心理統計学に関する解説動画があります。
1本の動画時間が10分前後なので、大変見やすいと思います。
他にも、心理学の勉強に役立ったYoutubeチャンネルはこちらの記事にまとめてあるので、参考にしてください。
自分が統計学の勉強に使った参考書はこちらの記事にまとめました。
大学院受験を見据えた高いレベルを求めている人は特に参考になると思います。
また、大学院受験に向けた統計学の勉強手順については、こちらの記事にまとめました。聖徳大学のレポートや試験を突破するヒントが得られるかもしれません。psychology-study.com
心理統計学に苦戦している人向けに、「統計学の学習のヒント」をまとめました。
こちらの記事も参考にしてください。
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心理学統計法演習
優先度:★
難易度:★★
4年生になってから受講するスクーリング科目です。
3年生で大苦戦した「心理学統計法」の解法や考え方について解説してくれます。
個人的には、この授業を聞いてから「心理学統計法」のレポートや試験を受けたほうがいいんじゃないかと思うレベルで、統計学の勉強に苦戦している人が多いと思っています。
手を動かす課題があるので、手元に電卓があると便利です。自分は関数電卓を愛用していました。(スマホの電卓で十分対応できます)
自分が受けたオンラインスクーリングは、音質が悪く、先生が話している内容を聞き取るのに苦労しました。
PCのスピーカーで聞くより、イヤホンで聞いたほうがやや聞き取りやすいと感じました。
心理学実験Ⅰ
優先度:★
難易度:★
4年生のときに受講するスクーリング科目です。
コロナでオンライン開催になってしまい、本当に残念でした。実際に自分で実験を体験するのが一番学びになると思います。
自分が受講したときは、特別な予習は不要でした。
しかし、課題として出される実験レポートのボリュームが多く、スクーリングを受けた後に、かなり時間がかかるので注意が必要です。
予習をするとしたら、
・実験レポートの書き方を学んでおく(特に「考察」の書き方)
・論文の探し方を学んでおく
・エクセル操作に慣れておく(表やグラフの作り方など)
などがおすすめです。
上記のことを学んでおくことで、レポートを書くタイミングで慌てなくて済みます。
また、大学院受験をする人は、研究計画書の作成にも役立ちます。
・実験レポートの書き方を学ぶ
実験レポートの書き方を学びたい人には、こちらの参考書がおすすめです。
薄い参考書なのでサクッと読めます。大学の学部生を対象としている本です。
今まで「実験レポート」を書いたことがない人は、考察を書く段階でやや苦戦する可能性があります。あらかじめ実験レポートの書き方を学んでおくといいかもしれません。
・論文の探し方を学ぶ
論文の探し方はこちらの記事にまとめてあるので、参考にしてください。
心理学実験Ⅱ
優先度:★
難易度:★★
4年生で受講するスクーリング科目です。こちらもスクーリングを受けた後に、実験レポートを書く必要があります。
ワードやエクセルに慣れていない人にとっては、内容よりレポートの執筆に苦労するかもしれません。
レポートの執筆にそれなりに時間がかかるため、大学院受験や多忙な時期とスクーリングの時期が重なる人は注意が必要です。
今回は、苦労する人の多い、心理学研究法や心理学統計法を中心にまとめました。
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ありがたいことに想像以上の方に閲覧していただいています。
「信頼できる情報が少ない中、参考になった」「心理学を学ぶ一歩を踏み出すきっかけとなった」というお声もいただいています。
自分としては、できるだけ長期間、サイト運営を継続したいと考えています。
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