通信制大学から心理系大学院 合格までの道のり

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【質問】大学卒業後に心理系の仕事をする予定はないが、通信大学で心理学を学ぶ意義はあるか?

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この記事では「通信大学で心理学を学ぶ意義」について考えます。

読者の方から頂いた質問・疑問に対して、筆者なりに考えたことを答えてみるコーナーを作ってみました。

あくまでも筆者の一個人の意見です。当てはまる人と当てはまらない人がいること、様々な考え方があることを前提に読んでいただけたらと思います。

質問してくださった方から、掲載許可は頂いています。(一部内容を変更、個人情報は削除しています)

 

質問:心理職になる予定はないけど、通信大学で心理学を学ぶ意味はある?

心理学に興味がある社会人です。
今の仕事を続けるので卒業後に心理系の職に就くことは考えておらず、
・今の職や日常で対人コミュニケーションを有利に進まるのに活かしたい
・それっぽい資格を取って箔をつけたい(実用性は問わない)
・教養として
あたりを勉強の目的に考えています。


大学院は働きながらでは恐らく時間が取れないので、学部卒業で認定心理士の資格を取ることを目的にするのもアリかなと悩んでいます。

やまさんは現在大学院に進学されていますが、体感として、上記のような目的で学部卒業のみを目標にする入学は意義があると思われるでしょうか?

 

返信:通信大学で学べる心理学を考えてみた

心理学に興味があり、通信大学への進学を検討されていらっしゃるということでしょうか。


・今の職や日常で対人コミュニケーションを有利に進まるのに活かしたい
・それっぽい資格を取って箔をつけたい(実用性は問わない)
・教養として
という目的で学部卒業を目的に入学する意義があるかということについて、少し考えてみました。

 

この答えは人によって異なるなと感じて悩んでいるところです。個人的な意見ですので、あくまでも一意見だと思って読んでいただけたらと思います。

 

・今の職や日常で対人コミュニケーションを有利に進まるのに活かしたい


前提として、通信大学(特に私の通っていた聖徳大学)の場合は、基本的には独学が中心です。スクーリング科目(授業を受ける形式)もいくつかありますが、基本的には教科書を読んで、レポートを書き、科目修了試験を受験して、単位がもらえるというパターンになります。
私の実感としては通信制大学での学びで「心理学の全体像を描いて、把握する」ことはできると思っています。「心理学の地図を書く」ことができるようになるという感覚でしょうか…(抽象的ですいません)

そのため、その地図の中に対人コミュニケーションを有利に進めるための心理学の知識が入っていることもありますし、実際に使える知識や概念と出会うことは十分できるかと思います。
一方で、「知識」として知ることはできても「実践力」まで身につくかというと、通信大学での学びでは限界があるなぁ…と思います。例えば、演習の授業で「傾聴」の簡単な練習やワークを体験することはできますが、それがすぐに仕事の中で実践できるようになるかというと、なんとも言えないなぁという感じです。

 

・それっぽい資格を取って箔を付けたい(実用性は問わない)


実用性は問わないということであれば、認定心理士の資格取得を目的に大学へ進学するのはありだと思います。実際に認定心理士の資格のみ取得するために通信大学に通っている人は何人もいます。
一方で、今のお仕事を継続されるとのことなので、関係ないかもしれませんが、「認定心理士」の資格だけで、心理職の仕事をするのは難しいのが実態かと思います。

 

・教養として


先ほども申し上げたように教養として、心理学の知識を広く浅く学びたいということであれば、通信大学へ入学して心理学を学ぶのはひとつの方法かと思います。
また、通信大学に入る前に、科目履修生として1科目だけ試しに履修してみるというのもひとつの手です。試しに履修した後に、納得感があり、さらに勉強したいと感じることができれば、大学へ入学して本格的に学んでみるのがいいかと思います。(聖徳大学放送大学では科目履修生の制度があったはずです)

 

また、Aさんが求めている情報とは少し異なるかもしれませんが、仕事の中で対人コミュニケーションに活かせる実践力(特に、人の話を聴く力)を身に付けたいというのであれば、「キャリアコンサルタント」という国家資格の取得を目指されるのもありかと思います。
以前、キャリアコンサルタント養成講座に通っていたのですが、12日間(講座によって日数は異なります)の授業の中で、カウンセリングのロールプレイを沢山行います。
仕事をしている人を対象としたコンサルタントやカウンセリング、心理学やキャリアに関する理論などを勉強するので、より仕事の中で活かしやすい資格でもあるかと思います。

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学部卒業のみを目標に大学へ入学する意義があるかどうかについては、人によって異なるので、なんとも言い切れないのが本音です。レポートや試験、スクーリングなどにかなりの時間が取られるのは確かです。独学が中心となるので、Aさんが求めている水準の学びまで得られるかは分かりません。
一方で、新しい心理学の概念に出会えたり、それが日常生活と結びついたときの喜びは大きいものでした。また、今年度(執筆時点の2023年)からは対面スクーリングが再開しているので、同じように心理学を学ぶ仲間と知り合えるといった点では、大学へ入学する意義はあるかと思います。


進学を迷われているのであれば、一度科目履修生として、気になる授業を取ってみたり、シラバスを読んでみると良いかと思います。
また、入学後「やっぱり違った」となれば、退学するのも一つの手です。通信大学は勉強のペースや卒業年数も人それぞれなので、ご自分のペースで学びを進めていかれると良いと思います。

 

まとめ

今回は「通信大学で心理学を学ぶ意義」について考えてみました。

通信大学での学びは、人それぞれ「どのような目的で入るか?」によって異なると思います。「自分の想像している学びと違っていた…!」となることもありますし、思った以上に勉強が面白いと感じることもあるかもしれません。

仕事と両立しながら、教養として学ぶのもひとつの手だなと思います。

 

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