通信制大学から心理系大学院 合格までの道のり

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国立大学院に合格した心理学の勉強方法①(スケジュール編) 【公認心理師・臨床心理士】

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最終更新日:2024年1月9日

投稿日:2022年2月13日

 

今回は臨床心理士指定大学院・公認心理師対応大学院に合格した、心理学の受験勉強方法を書きます。

心理学の知識が一切なかった状態から、約1年半の勉強期間で難関国立大学院へ合格した筆者の心理学の勉強方法やスケジュール、使用した参考書をまとめました。

 

受験勉強では、やみくもに勉強するより、計画を立てて勉強に取り組むことが何よりも重要です。

また、英語や統計学の勉強法については別記事にまとめたので、こちらを参照してください。

 

 

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準備

過去問を手に入れられるだけ入手する

まずは、志望校の過去問を入手しましょう。少なくとも3年分は入手することをおすすめします。可能な限り、過去にさかのぼって多くの年の過去問が集められると、なお良いです。

過去問についての情報量が多ければ多いほど、より詳細に過去問分析が行えます。

 

過去問は

・大学院のHPで配布されているものをダウンロード

・大学院説明会で閲覧する

・資料請求する

・予備校でもらう

といった集め方をしました。

 

大学院によって過去問の入手方法が異なります。

大学院のHPを見たり、事務局に問い合わせるなどして情報収集をしましょう。

 

3冊以上の参考書を用意する

参考書ごとに書いてある内容が少しずつ違うので、かならず3冊以上入手しましょう。自分の使用したおすすめの参考書は、こちらにまとめました。

psychology-study.com

この記事の下にも参考書情報をまとめたので参考にしてください。

 

 

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勉強スケジュール

①志望校の過去問分析

時期:志望校が決定後すぐ

 

まずは、志望校の過去問を確認しました。この段階では、問題が解ける必要は全くありません。
志望校で出題される問題が、臨床心理学のみか、基礎心理学発達心理学社会心理学認知心理学など)も出るのかを確認しました。そして、どの教科にどの程度の時間を割くか計画を立てました。

 

勉強開始時点では、志望校が決まってない人もいると思います。そんな場合でも、受験するかは置いておいて、気になっている大学院の過去問を入手し、内容を確認してみましょう。今はHPからダウンロードできる大学院も多くあります。

受験時期までにどの程度までように解けるようになっている必要があるのか、自分の今の実力とのギャップなどを確認しておきましょう。

 

▶過去問研究のやり方詳細

psychology-study.com

 

▶志望校の探し方

psychology-study.com

 

②予備校の授業を受ける

時期:受験1年前~

 

自分は受験勉強開始時点で、心理学の初学者だったため、勉強を始めた時点では臨床心理学について何も知りませんでした。

また、通っていた大学は通信制大学だったため、授業を受ける機会は年に数日、という学習スタイルでした。そのため、誰かから心理学について系統立てて学んだことがありませんでした。

そこで、予備校に入学し、基本的な心理学の概念については一通り予備校の授業を受けました。

 

予備校はお金がかかるので、通うかどうかはお金や自分の知識量、志望校のレベルによると思います。

予備校に通うか迷っている人向けの記事はこちらです。

 

▶心理系大学院受験のために予備校に通うべきか

psychology-study.com

 

▶予備校の選び方

psychology-study.com

 

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③用語まとめノート作成 

時期:受験8か月~1か月前まで

 

まずは、臨床心理学(臨床心理学・精神疾患心理検査)を優先してまとめノートを作成しました。

まとめノートは、単語・英語・提唱者・年・定義などを一覧で確認できるように作成しました。まずは概要を理解することが重要です。

何から手を付けたらいいのか分からない場合、赤本(この記事の後半で紹介しています)の後半に書いてある臨床心理関係の用語からはじめるのがおすすめです。

 

必ず3冊以上の参考書を手元に置きながら、まとめノートを作成しました。

自分の場合、エクセルを使用してまとめノートを作成しましたが、手書きのノートでも、ルーズリーフでもいいと思います。どこに何を書いたかを把握しておくことが重要です。

個人的には、エクセルでまとめノートを作成するのがおすすめです。検索機能がある、文字数をいくらでも追加できる、スマホからも確認できるためです。


1周目は概念をつかむことを目標とし、あまり深くまで追求しないようにしました。時間は有限です。一度沼にハマるとずっと出られなくなります。心理学の奥は深いです。

その後、勉強を進めていくにつれ、他の用語との関連性が見えてくると思います。

また、別の参考書に重要なことが書かれていたりするので、随時関連する内容を発見し次第、まとめノートに書き足していきました。

 

自分は「まとめノートを見るだけで完璧な回答が作れる」情報量を記載することを目標にしました。

実際に、受験当日もエクセルにまとめた「まとめノート」のデータをスマホに入れて、内容を確認しながら、受験会場に向かいました(参考書を持ち歩かなくていいので身軽でした)。どんな参考書よりも完璧で使いやすい、自分用のまとめノートを完成させました。

 

▶まとめノートの作り方詳細(サンプル画像付き)

psychology-study.com

 

また、難関国立大学院に合格した筆者が対策した用語一覧リストをnoteで販売しています。「臨床心理学:672単語」「精神疾患:894単語」「統計学・心理学研究法:472単語」を一覧にしています。

 

▶大学院合格者が対策した用語一覧

note.com

 

 

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④過去問研究・演習

時期:受験1か月半前~受験前日

 

受験1か月前までには、まとめノートの作成を終了させ、過去問研究を再び行いました。勉強を開始する前と、過去問の見え方がだいぶ変わってくると思います。

この時点で、先生の専門分野や論文について改めて調べ、過去問傾向と先生の専門分野のつながりを分析しました。

また、自分の場合は過去問研究の結果、先生の専門分野から問題が出ることが多いことに気が付いたので、先生の専門分野の用語についてはかなり深く学習を行いました。

 

また、過去問演習を繰り返し行いました。インプットだけでなく、アウトプットの練習をしないと、受験問題を解くことはできません

そのため、受験1か月半前からは、インプット(用語まとめ)よりアウトプット(問題演習)に時間を多く割きました。

過去問については、手元にある全ての過去問を合計4周しました。

 

▶過去問研究・アウトプットの方法詳細

psychology-study.com

 

⑤問題演習

時期:受験1か月前~受験前日

 

予備校の模試や小テストを利用して、過去問ではカバーできない広い範囲についても問題演習を行いました。また、知らない用語に出会ったら、随時「まとめノート」に記載していきました。

この時「最初は何も解けなくてOK」という気持ちで取り組むようにしていました。初見で問題が解けるかより、2回目以降で問題が解けるほうが重要です。

また、過去問研究が十分にできていない状態なのであれば、問題演習より、過去問研究を優先させましょう。

 

マインドマップ(受験2週間前~)

時期:受験2週間前~受験前日

 

特に入試で狙われそうな単語に関しては、脳トレを兼ねてマインドマップを作成し、様々な概念と結びつける練習をしました。特に発達障害ADHDASD)に関しては、症状・治療法など多くの概念が登場するので、重点的に行いました。

 

仕事との両立

仕事との兼ね合いもあり、受験1か月前に受験勉強に専念できる環境を整えました。

自分で言うのもなんですが、直前1ヶ月での追い上げがすごかったと思っています。(1か月で200時間以上、受験勉強に時間を使いました)

仕事や実習、卒論などと両立させる必要がある場合は、アウトプットの開始時期をもっと早めたほうがいいと思います。

 

▶大学院合格までの勉強時間まとめ

psychology-study.com

 

▶受験1か月前の勉強スケジュール

psychology-study.com

 

 

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ボロボロになるまで使った参考書

受験勉強で特に使い込んだ参考書を紹介します。

公認心理師臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード120 心理学編

受験勉強初期に大変お世話になった参考書です。自分は「通称:赤本」と呼んで使用していました。大学院の受験を検討している人は、まずこの本を購入して勉強することをお勧めします。受験会場にも、この参考書を持参している学生がたくさんいました。

 

 

まずはこの赤本に書いてある用語に関する「まとめノート」を作成しました。

どの順番で「まとめノート」を作成していけばいいか迷う場合は、赤本を順番にやっていく、という方法でいいと思います。個人的には第7章の臨床(原理)から勉強を始めるのがおすすめです。

ただ、赤本に書いてあることだけでは知識量として全然足りないので、必ず他の参考書も用意して勉強に取り組みましょう。

 

また、この本は2023年12月に第2版が販売されました。これから勉強を始める人は、新しい第2版を購入することをおすすめします。

 

 

心理系大学院入試&臨床心理士試験のための心理学標準テキスト

臨床心理学だけでなく、統計や基礎心理学など幅広くカバーされています。内容としては、赤本よりやや詳しく書いてあるので、赤本の内容を補強するために使用していました。

最終的に、こちらの参考書に書いてある心理用語(特に臨床心理学や統計学)は全て網羅し、暗記して用語説明ができる水準まで勉強を進めました。受験勉強の指針となった1冊です。

 

 

よくわかる臨床心理学

こちらの本も受験生に人気の参考書です。大学院入学後、同級生に「受験勉強で特に愛用した参考書はどれ?」と聞いたところ、こちらの参考書をボロボロになるまで使った!という人がかなり多くいました。

上記2冊より、やや硬めの文章で書かれているため、初学者にとっては難しいと感じる参考書かもしれません。また、上記2冊はカラー刷りで、読みやすいフォントやイラストが入っている一方で、「よくわかる臨床心理学」は白黒刷りかつ文章と図表のみで構成されているため、読むのに少し気合が必要となります。

その分、情報量が多く、臨床心理学を幅広くかつ深く学ぶことができます。

 

 

まずは上記3冊を手元に用意して勉強をはじめるのが個人的にはおすすめです。

 

臨床心理学 有斐閣

かなり詳しく臨床心理学について書いてあります。初学者にとってはかなり難しいと思います。上記の3冊では内容が物足りない場合や、上位校を狙う人の場合、一冊手元に置いておいていいと思います。

実際に自分も、国立大学院を受験するにあたり、上記の3冊では知識量が足りないと思い、購入しました。

 

 

心理学辞典

少し高価ですが、長く使える一冊になると思います。辞書的な感覚で使用しました。

臨床心理学だけでなく、基礎心理学や5領域についても書かれているため、かなり広い範囲をカバーすることができます。

あいうえお順ではなく、項目順に記載されているため、用語間のつながりを広げることにも役立ちました。

 

 

 

臨床心理学スタンダードテキスト

私の受験時には販売されていなかったのですが、これから受験勉強を始める人には強くおすすめしたい本です。臨床心理士公認心理師を目指すうえで必要となる知識が幅広くまとめられており、大学院受験対策にもかなり活用できる本です。

高価ですが、その分、ページ数が1000ページと情報量が多いため、学部のレポート作成、大学院受験対策、大学院での実習、公認心理師臨床心理士試験対策、心理職としての自己研鑽など長く使えるバイブルとなるかと思います。

私がこれから大学院受験をして難関大学院を目指すのであれば、上記で紹介した本にこちらの参考書を追加して勉強していきます。

 

 

 

<参考書を選んだポイント>

受験勉強開始時には、上記の3冊+大学の教科書を使用して臨床心理学の勉強をしました。

また、途中で志望校を難関国立大学院へ決定し、上記3冊では内容的に足りないかもな…と思った段階で「臨床心理学(有斐閣)」を追加購入しました。

また、「新版 心理学辞典」を購入し、分からない単語は心理学辞典も開きつつ、勉強を進めました。

これからもう一度受験勉強をすることになった場合も、同じ参考書の布陣で受験に挑むと思います。

 

参考書1冊だけでは、カバーできる範囲が限られるため、必ず複数冊手元に用意して、勉強を進めることをおすすめします。

AとBの参考書に出てこない用語がCの参考書に載っていて、それが入試問題として出題される場合があることを、受験勉強を通じて強く感じました。

 

また、上記で紹介した参考書だけで受験勉強を行ったわけではありません。

精神疾患心理検査の勉強には他の参考書を使用しました。

心理学の分野別に活用した参考書はこちらの記事で紹介しています。

psychology-study.com

 

 

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まとめ

自分は上記の方法で心理学の勉強を行い、第一志望校の大学院へ合格しました。

今回紹介したのは、あくまで筆者に合った勉強スケジュールや参考書のラインナップです。自分に合った勉強スタイルを探すヒントとなれば嬉しいです。

 

心理学の勉強法②(参考書編)

心理学の勉強法③(勉強のバランス)

心理学の勉強法④(用語まとめノートの作成方法)

心理学の勉強法⑤(過去問研究のやり方)

心理学の勉強法⑥(どれくらい心理学の勉強をするべきか)

 

こちらの記事では、苦手な人が多い統計学英語の勉強方法について詳しく解説しています。

psychology-study.com

 

 

受験勉強のモチベーションが落ちたときは、現役の大学院生や心理士さんの体験談を読んだりしながら「自分も臨床心理士公認心理師になるんだ!」とイメージしていました。

こちらのサイトでは、大学院生活の様子や忙しさについても発信しているので、ぜひ参考にしてください。

 

▶心理系大学院の選び方

note.com

 

▶大学院生活の様子

psychology-study.com

 

▶受験直前期のメンタル維持

psychology-study.com

 

 

このサイトには、難関国立大学院に合格した大学院受験の勉強ノウハウをまとめています。

サイト内の記事を探すときは「サイトマップ」が便利です。

また、サイトの更新情報はTwitter(@mtmt_yama_)をチェックしてください。

 

▶心理系大学院受験 概要

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▶大学院受験 困ったことQ&A

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▶大学院受験 合格体験記

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▶合格までの勉強時間

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